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想定する場が異なると、物性は変化し、異なった様相を呈する。


    量子の世界では、正面から、壁にぶつかっても、簡単に通り抜けられ
    たりする。これは、トンネル効果として知られており、実際に、この
    原理を使った江崎ダイオードという半導体デバイスなんかもある。


また、

    光速に近い速度で移動する物体は、観測者からは、そのものの時間の
    流れ( つまり、変化ってことだ )が遅く見えることが知られている。
    これは、アインシュタインだな。



しかしながら、人間が、通常、生活している場では、


    トンネル効果を実際に試そうとして、何度も、自分で壁に体当たりし、
    血まみれになってるヤツはいない。


さらに、

    新幹線に乗る際に、あなたの持ってる時計が少し遅れてしまうから、
    気をおつけなさい、などと、真顔で主張するヤツもいない。




実際、この手の連中は、

         志しの高いチャレンジャー

というよりも、

         何かを取り違えたアブナイ人 

と呼ばれていたりもするわな。



機械技術で補強した 新興宗教の教祖 とか、預言者 ってのを、結構、見か
けるけどさ。

人の用いる価値観は、機械や技術のそれとは、もともと、違うものさね。